2026年01月09日
戸籍・住民票・マイナンバーカードの氏名にフリガナが記載されます

 令和7年の法改正により、戸籍等に氏名のフリガナが新たに記載される制度が始まりました。皆さんのお手元にも、フリガナを確認するハガキが市役所等から送られてきたのではないでしょうか?
 
 この制度変更は、司法書士の立場から見ると、相続をはじめとする登記手続など、日常生活に深く関わる場面にも静かに、しかし確実に影響を及ぼすものであると感じています。特に相続手続では、相続人の同一性を確認する際に、氏名の読み方が重要な意味を持つことがあります。例えば、同じ漢字でも複数の読み方が存在する氏名の場合、読み違いが原因で別人と誤認されるリスクは、これまでも潜在的に存在していました。今回の制度により、戸籍にフリガナが公証されることで、こうした誤認の可能性が減り、相続人の確定作業がより確実なものになると考えています。
また、本人確認の場面でも、フリガナの統一は大きな役割を果たします。金融機関や行政手続では、氏名の読み方がシステム上の検索や照合に使われることが多く、読み方の不一致が原因で手続が滞ることもありました。戸籍に基づくフリガナが整備されることで、こうした場面での照合精度が高まり、なりすまし防止にも一定の効果が期待できます。司法書士として本人確認を行う際にも、戸籍のフリガナが一つの基準として機能することで、より確実な確認が可能になると感じています。
 
 もっとも、制度が始まったばかりの今は、まず「通知が届いたら必ず確認する」という点が最も重要です。特に、日常的に使っている読み方と異なるフリガナが通知されている場合には、早めに届出を行うことで、将来の手続における混乱を避けることができます。誤ったフリガナが戸籍に記載されてしまうと、後から変更することは可能ですが、手続が増えたり、相続や登記の場面で説明が必要になったりする可能性があります。制度自体は行政の効率化を目的としたものですが、最終的には皆さまの生活の安心につながる仕組みでもあります。
 
 司法書士の業務は、相続や売買による不動産の名義変更登記といった手続を通じて、皆さまの権利を守り、安全な取引や確実な財産承継を支えることにあります。今回のフリガナ制度も、その基盤となる「正確な身分情報」を整えるための大切な一歩です。通知が届いた際には、ぜひ落ち着いて内容をご確認いただき、正しい情報が戸籍に反映されるよう意識していただければと思います。
 
*実際にフリガナが記載された戸籍等が発行されるのは令和8年5月以降になりそうです




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