2025年03月01日
【コラム】会社を作るとき株式会社がいいの?合同会社がいいの?

はじめに
会社を設立する際には、一般的には、株式会社か合同会社のどちらかを選ぶことになります(因みに現在は有限会社を新たに作ることは出来ません)。それぞれの会社形態には設立登記手続や運営方法において異なる点があり、またそれぞれの長所と短所も異なります。株式会社と合同会社の設立登記手続面での相違点、そしてそれぞれの長所と短所について簡単に説明します。
 

株式会社の設立登記手続
株式会社の設立登記手続きは、以下のような手順になります。
①定款の作成と認証: 株式会社を設立する際には、まず「定款」という会社の根本規則を定めたものを作成し、公証役場で認証(内容をチェックしてOKをもらう)を受ける必要があります。この定款認証には公証人の手数料がかかります(3~5万円)。
②資本金の払い込み: 定款の認証を受けたのちに、発起人(出資者)は資本金を払い込みます。
③設立登記申請: 資本金の払込が完了したら、法務局に設立登記申請を行います。この際、登録免許税(15万円~)を納付します。
 

合同会社の設立登記手続
合同会社の設立登記手続きは、株式会社を比べると少し簡単です。
①定款の作成:合同会社も定款を作成しますが、公証役場での認証は不要です。
②資本金の払い込み:株式会社と同様に、資本金を払い込みます。
③設立登記申請::法務局に設立登記申請を行います。この際の登録免許税は株式会社よりも低額(6万円~)です。
 

株式会社の長所と短所
【長所】
①社会的信用度が高い:株式会社は一般的に社会的信用度が高く、取引先や金融機関からの信頼を得やすいと言われます。
②資金調達が容易:株式を発行することで、広く資金を調達することができます。
③経営と所有の分離:出資する株主と経営者が分離(同一人である必要がない)しているため、経営の専門家を雇うことができます。
 【短所】
①設立費用が高い:定款認証費用や登録免許税など、設立にかかる費用が合同会社と比べて高額です。
②決算公告の義務:毎年決算公告を行う義務があり、これに伴う費用が発生します。
③役員の任期:取締役の任期があり、任期満了時には再任の登記が必要です。
 

合同会社の長所と短所
【長所】
①設立費用が低い:定款認証が不要であり、登録免許税も低額です。
②迅速な意思決定:出資者が業務執行者を兼ねるため、迅速な意思決定が可能です。
③利益配分の柔軟性:利益配分を出資比率に関係なく自由に設定できます。
 【短所】
①知名度の低さ:合同会社の知名度が低く、取引相手から「合同会社って何?」と聞かれることも多々あるとか、また、会社代表者の事を株式会社では「代表取締役」といいますが、合同会社では「代表社員」と呼ぶため、ここでも「代表社員ってなに?」と言われてしまうかも、、、これが逆に話のきっかけとなるという風にポジティブにとらえる事も出来ますが、一般的には知名度がないゆえに、株式会社に比べて社会的信用度が低く取引先からの信頼を得にくい場合があるとも言われています。
②社員間の対立:利益配分や意思決定において社員間で対立が生じる可能性があります。
 

まとめ
株式会社と合同会社の設立登記手続きにはそれぞれ異なる特徴があり、またそれぞれの長所と短所も異なります。株式会社は社会的信用度が高く、資金調達が容易である一方、設立費用が高く、決算公告の義務があります。合同会社は設立費用が低く、迅速な意思決定が可能である一方、知名度が低いという短所があります。会社設立を検討する際には、これらの点を踏まえて最適な会社形態を選択することが重要です。
 
司法書士は会社設立に限らず、会社登記手続において、幅広く業務を任せていただくことができる皆さまの身近な専門家です。分からないことやご不安なことがございましたら、豊富な経験を持つ司法書士が丁寧にアドバイスいたします。お気軽にご相談ください。


追記
結局、司法書士に設立登記を頼むと費用はいくら位かかるのか?

【株式会社の場合】
司法書士報酬が約10万円(+消費税)、公証人の手数料や登録免許税等の実費で20万円となり、合計で30万円程度です。当事者が多かったり、会社の中身が複雑になったり、非典型・非定型的な内容になった場合はもう少しかかることもあります。

【合同会社の場合】
司法書士報酬が約8万円(+消費税)、登録免許税等の実費が6万円程度となり、合計で15万円程度です。当事者が多かったり、会社の中身が複雑になったり、非典型・非定型的な内容になった場合はもう少しかかることもあります。

なお、株式会社・合同会社とも、定款を書面(ペーパー)で作成した場合には4万円の収入印紙を張り付ける必要がありますが、司法書士にご依頼いただくと、定款を電子データ(ペーパーレス)で作成することが可能となり、これにより前述の4万円の収入印紙は不要となりますので、ちょっとした節約になります(勿論正式なルールに則ったものであり脱税等ではありません)。


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