2023年06月10日
【コラム】相続登記が義務化されます(令和6年4月1日スタート)


 従来、相続登記は義務ではなく、登記をするかどうかは相続人の方の判断に委ねられていました。しかし、令和6年4月より、相続により不動産を取得した相続人は、相続により所有権を取得したことを知った日から3年以内に相続登記の申請をしなければならないこととされました。

 不動産の所有者は法務局の登記簿に登録され、確認することができますが、相続登記をせず放置されている等の理由で登記簿に正しい情報が反映されないケースが多くなっています。これによって土地や建物の所有者がだれか分からないという事案が多発しているのです。

 このように、相続登記がされないまま放置されると、例えば、国や自治体が、公共用地として土地を取得したいのにその交渉相手が判明せず有効に利用できない、災害対策の工事が必要だが対象となる土地の名義人が不明で話を進められないということになり、これらは、現在、深刻な問題となりつつあります。また、民間においても、土地や建物を取得して、有効利用したいと思っても、所有者が不明では話を進められず、これらは、街の活性化の観点からも問題になってきています。
 
 司法書士は、登記申請だけではなく相続登記に必要な戸籍謄本の収集や法務局に提出する遺産分割協議書の作成もしております。相続登記の専門家である司法書士にぜひご相談ください。
 
 なお、相続登記の申請義務化制度自体は令和6年4月1日スタートですが、それ以前に開始した相続も対象となりますのでご注意ください。また、正当な理由がないにもかかわらず申請をしなかった場合には、10万円以下の過料が科されることがあります。
 

 
*司法書士でない者(弁護士を除く)は、登記に関する手続きの代理や法務局に提出する書類を作成することは、法律で禁止されています。
 


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